「ストレスフリー」の代償は高すぎる
「仕事のストレスが妊活に良くないから、辞めて妊活に専念しようかな…」
SNSを見ていると、そんな「英断」をしたキラキラした投稿を目にします。
確かに、仕事のストレスはゼロになるでしょう。朝もゆっくり起きられるし、通院のスケジュール調整も自由です。
でも、そこには誰も語らない「別の地獄」が待っています。
それは、「通帳の残高が、息をするだけで減っていく恐怖」です。
私はあえて言います。
もしあなたが今、少しでもお金に不安があるなら、「妊活退職」はメンタルの自殺行為です。
「夫の稼ぎ」を溶かす罪悪感に耐えられるか
「辞めても夫の収入があるから大丈夫」
そう思うかもしれません。数字上はそうでしょう。
しかし、心理的にはどうでしょうか。
不妊治療は、1回で数十万円が飛びますが、必ず結果が出るとは限りません。
陰性(妊娠しなかった)だった時、無職のあなたはこう思わずにいられますか?
「夫が満員電車に揺られて稼いできてくれた30万円を、私は一瞬で無駄にしてしまった」
働いていれば、「また私も稼げばいい」と自分を許せます。
しかし、無職だと「私はただ消費するだけの存在」という強烈な自己否定に襲われます。
この「夫への罪悪感」は、ボディブローのように効いてきます。
「高いサプリを買いたい」「先進医療を受けたい」と言い出しにくくなり、結果的に治療の選択肢を狭めてしまうことすらあるのです。
対等な立場で、胸を張って最善の治療を選ぶため。
そのために、自分の収入源(給料日)を手放してはいけないのです。
「リセット」のダメージが10倍になる
一番怖いのは、生理が来てリセットした(妊娠しなかった)時です。
仕事をしていれば、「クソッ!また稼いでやる!」と仕事に怒りをぶつけたり、忙しさで気を紛らわせることができます。
今の私も、判定日までの不安な時期を「仕事の忙しさ」に救われています。
しかし、無職で「妊活に専念」していると、逃げ場がありません。
「仕事を辞めてまで挑んだのにダメだった」
「無職で時間を費やして、お金も減って、何も残らなかった」
この虚無感は、人を壊します。
「仕事」は、妊活がうまくいかない時の「社会との繋がり(シェルター)」としても機能するのです。
「辞める」のではなく「環境を変える」
だからこそ、私は「退職」をおすすめしません。
今の仕事が辛いなら、「辞める(収入ゼロ)」のではなく、「楽な環境に移る(収入キープ)」のが正解です。
私が「フルリモート正社員」にこだわった理由はここにあります。
- 通勤ストレスなし。
- 人間関係のストレス激減。
- でも、毎月決まった日に給料が振り込まれる。
この「給料日」という精神安定剤を手放さずに、ストレス要因だけを取り除く。
これが、30代の賢い生存戦略です。
今のスキルでどんな「楽な環境(リモート求人)」が狙えるか、まずはエージェントに聞いてみてください。
退職届を出すのは、それからでも遅くありません。

まとめ:お金の余裕は心の余裕
「お金なんてなんとかなる」と言えるのは、20代までです。
不妊治療には、愛も根性も必要ですが、一番必要なのは「お金」です。
貯金が底つく恐怖に怯えながら戦うのはやめましょう。
仕事を辞めずに環境を変える。
そして、まずは自分の家計が「治療にいくらまで耐えられるか」をプロに計算してもらう。
その「守り」を固めてから挑むのが、大人の妊活です。

