私が婚活を急いだ本当の理由。「子供が欲しい」よりも切実だった、推しの結婚という『致命傷(トドメ)』への備え

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私が婚活する表向きの理由と、裏の理由

私が30代で重い腰を上げて「婚活」を始めた理由。
友人や親には「そろそろ子供も欲しいしね」と説明していました。

もちろん、それは嘘ではありません。ライフプランを逆算すれば、今動くべき時期だったのは事実です。
でも、誰にも言えなかったけれど、もっと切実で、もっと背筋が凍るような恐怖に駆られていた「裏の理由」があります。

それは、長年私の精神を支え続けている「推し」の存在です。

ある日、深夜にふと最悪のシミュレーションをしてしまったのです。
「もし明日、推しの熱愛・結婚報道が出たら、私はどうなる?」と。

想像しただけで、心臓が止まりそうになりました。
ただでさえ世界の終わりかと思うほどの衝撃なのに、もしその時、自分が独り身で、仕事に疲れていて、家に帰っても真っ暗な部屋に一人ぼっちだったら?

逃げ場がない。支えもない。
間違いなく、メンタルが即死する。

その時、私の脳内で緊急アラートが鳴り響きました。
これは感情の話ではない。「人生の精神的リスク管理(防衛策)」の問題だ。
このままでは、たった一つのニュースで私の人生が
「詰む」可能性がある、と。

婚活とは「セーフティーネット」を張る防衛戦である

オタクにとって、推しは娯楽ではありません。生きるための「酸素」です。
ですが、推しの人生は推しのもの。いつその供給が止まるかは、こちらではコントロールできません。

コントロールできないものに、自分の精神的安定の100%を委ねるのは、投資で言えば「一点張り」のあまりに危険な状態です。依存先はあるだけあった方が良いとは言いますが、押し一筋の私は、推し増しもできませんでした。
だから私は、恐怖に突き動かされるように決意しました。

「推しが誰かのものになる前に、私自身が『絶対的な味方(夫)』と『安らげる場所(家庭)』という、別のセーフティーネットを確保しなければならない」

推しが結婚しないことにあぐらをかいていたら、急に結婚発表するかもしれない。そのときに推しは歳を重ねて磨きがかかった芸能人でも、私はただの一般人のおばさん。

そのときに、「もう何もかも嫌だ」と泣き崩れられる場所(夫の腕の中や暖かい家庭)を作っておくこと。
それがなければ、そこから生きていける自信なんてない。

これが、私が婚活を急いだ最大の動機です。

恋愛ごっこは不要。「共同経営者」の採用活動

動機が「リスク管理」である以上、婚活のやり方も変わります。
私には、恋愛の駆け引きを楽しんだり、ドキドキして一喜一憂している時間はありませんでした。

それに「かっこいい、キャー!、スキー!」という感情は推しが満たしてくれるから、別に良い。

私が求めていたのは、ときめく恋人ではありません。
「子育て」と「生活」というプロジェクトを、共に遂行できる優秀な「チームメンバー(共同経営者)」です。

だから私は、婚活を完全に「中途採用の面接」として攻略することにしました。

私が設定した「採用基準」

感情で選ぶと失敗するので、事前にスプレッドシートで「譲れない条件(必須スキル)」を定義しました。

私の採用要件定義
  1. 私の趣味(推し活)に干渉しないこと
    • 一緒に楽しめなくてもいい。ただ「遠征で家を空けること」を許容できる自立心が必須。
  2. 感情が安定していること
    • 私が推しのことで情緒不安定になっても、動じずに生活を回せるメンタルの強さ。
  3. 話し合いができること
    • 察してちゃんはNG。業務連絡(相談)がスムーズにできるコミュニケーション能力。

顔や年収よりも、この「生存スキル」の有無を、お見合い(初回)で徹底的にチェックしました。

オタクの「馬力」を半年だけ自分のために使う

「戦略は分かったけど、婚活って面倒くさそう…」
そう思うかもしれません。

でも、オタクには、一般人にはない特殊能力があります。
それは「目的のために手段を選ばない行動力(馬力)」「緻密なスケジュール管理能力」です。

  • 遠征のホテルや新幹線を手配する手際の良さ。
  • チケット戦争を勝ち抜くための情報収集力。
  • 過密スケジュールを回す体力。

私はこのエネルギーの矛先を、半年間だけ「婚活」に向けました。
お見合いアプリのマッチング度合いを分析し、週末は1日3件のアポ(お見合い)を詰め込み、PDCAを回す。

やっていることは推し活と同じです。対象が「チケット」から「将来のパートナー」に変わっただけ。
そう考えたら、婚活なんて余裕でした。

まとめ:推しが結婚するXデーに備えて、自分の城を築こう

結果として、私はKPI(目標)通りに、今の夫と出会い、結婚することができました。
夫は私の推し活に干渉しませんし、私が遠征に行っている間は一人で家事をして過ごしています。まさに理想の「共同経営者」です。

もしあなたが、
「推し活が楽しすぎて婚活する気になれない」
「でも将来はなんとなく不安」
と思っているなら。

その「推しへの愛」を守り続けるためにこそ、自分の足元(家庭)を固めてみませんか?

オタクの馬力を自分の人生に使えば、最強です。
私が具体的に使ったアプリや、相談所の選び方(データベースの活用法)については、また別の記事(婚活カテゴリ)で詳しくまとめます。



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