「いい人だけど、ときめかない」という沼
アプリで条件の合う人と会っても、2回目、3回目のデートに進む気になれない。
「悪い人じゃないんです。条件もいい。でも…好きになれない(ときめかない)」
そう言って、自らフェードアウトを繰り返していませんか?
かつての私もそうでした。
好きになれないから、彼氏候補だけがどんどん増えていく。
でも、ある日気づいたのです。
30代で「結婚」を目指しているのに「ときめき」を求めているのは、「住むための家を探しているのに、テーマパークのような刺激を求めている」のと同じだと。
いくら楽しくても、毎日ジェットコースターに乗っていたら、生活は破綻します。
私たちが探すべきは、アトラクションではなく「安心して眠れるベッド」のはずです。
定義:恋愛は「娯楽」、結婚は「経営」である
私たちは無意識に「大恋愛の延長線上に結婚がある」と思い込まされています。
自分たちの親世代も、祖父母世代も恋愛結婚の人が多いですよね。(もしかしたらお見合いの人もいるかも)
しかし、冷静に成分分析をすると、この2つは全く別のゲームです。
- 恋愛(娯楽)
- 必要なもの:ドキドキ、非日常、不安、駆け引き。
- 脳内物質:ドーパミン(興奮)。
- 消費活動(今を楽しむこと)。
- 結婚(経営)
- 必要なもの:安らぎ、日常、安全、信頼。
- 脳内物質:セロトニン(安心)。
- 運営活動(生活を維持すること)。
この成分表を見ると分かる通り、恋愛に必要な「ドキドキ」の正体は、実は「不安」や「緊張」と紙一重です。
相手のLINEに一喜一憂したり、「嫌われたかも」と不安になったりするあの感覚です。
たまのデートなら、その刺激もスパイスになります。
しかし、それが「365日続く生活」だったらどうでしょうか?
結婚とは、家計管理、育児、親の介護など、数々のトラブルを処理していく長期プロジェクトです。
その現場において、判断力を鈍らせる「興奮」や、精神を消耗させる「不安」は、邪魔でしかありません。
あなたは、会社の共同経営者を選ぶ時に、「一緒にいてドキドキして、夜も眠れなくなる人」を選びますか?
選びませんよね。
「トラブルが起きても動じず、淡々と業務(生活)を遂行できる人」を選ぶはずです。
つまり、「好きになれない(ドキドキしない)」というのは、婚活においてはデメリットではありません。
むしろ、冷静な判断ができる「経営パートナーとして適正な状態」なのです。
戦略:「生理的に無理じゃない」なら合格
恋愛と結婚が「別モノ」だと割り切ったら、選定基準もガラリと変わります。
加点法(ここが素敵!きゅんとした!)ではなく、減点法(不快じゃないか?)で見るのです。
- 一緒にご飯を食べていて、咀嚼音が気にならないか?
- 沈黙が続いても、苦痛じゃないか?
- LINEの返信が遅くても、不安にならず放置できるか?
「空気のような存在」。
恋愛市場では「つまらない男」と言われるかもしれませんが、結婚市場(共同経営者)としては「最強のパートナー」です。
ドキドキしないということは、「相手に対して過度な期待や不安がない(=精神が安定している)」という証拠だからです。
まとめ:ときめきは外注しよう
私はこのロジックに切り替えてから、「ときめかないからナシ」という判断をやめました。
その結果、今の夫(穏やかで、私の推し活を邪魔しない人)と出会い、半年で結婚しました。
夫にときめきはありません。でも、絶大な「信頼」と「安心」があります。
もしあなたが「好きになれない病」で婚活が停滞しているなら。
「ときめきは推し(外注)で補給する。夫には安心(インフラ)を求める」
と役割分担をしてみてください。
驚くほど視界がクリアになり、今まで見過ごしていた「優良物件」が見えてくるはずです。
